かるかんについての説明

            もち平のかるかん
 
        
 

愛媛県東部の現在の四国中央市周辺(宇摩地方)は、日本三大局地風のひとつ「やまじ風」が強く吹き渡る地形で、古来より強風に影響されない地中の作物、山の芋・サトイモの栽培が盛んでした。

 現在では清浄な水にも恵まれて品質の良い山の芋(つくね芋)が高級料理や和菓子の材料として重用されています。
もち平のかるかんはそんな地元愛媛の山の芋をつかったお菓子なのです。

一般的なかるかんには小豆は入っておらず、真っ白な外観です。もち平は、その山の芋にうるち米の粗引き粉と小豆を加えることによって、かるかん本来のモッチリとした食感に加え、風味ゆたかな上質なお菓子といたしました。

配合がとてもシンプルなだけに、素材の優劣が素直に現れる製品、水分や砂糖が多くても少なくても微妙に仕上がり具合が違ってきます。もっとも伝統的かるかん配合を見直し、もち平独自の配合で初めて小豆入りのかるかんを造り、20年以上経た現在でも、当時から配合の「黄金比」は殆んど変わっておりません。

また、セイロで蒸すと、生地に水分があるものですから、、積み重ねて蒸すと、セイロ下部から雫が落ちやすく下段の上部に水が溜まり、美しい商品が出来ませんでした。そのためひとつの蒸し台にひとセイロを載せていたときには、たくさん作ることができませんでした。

現在においては、セイロの代わり特殊な蒸し器を使っていますが、品質を第一に考えると、そう多くは製造が出来ない商品です。甘党を自認するもち平店主が特にお奨めする棹菓子です。

是非、お試しください。そして末永くご愛用くだされば嬉しく思います。


                                         もち平店主 平井愼司