伊予の方言はどうしてこんなに温かいんだろう
       そんなことばを集めてみました

               

        まずは松山の代表的観光名所石手寺にまつわる伝説から


昔伊予の国浮穴郡荏原に「衛門三郎」という欲深い長者がいた。ある日托鉢の僧を
弘法大師とは知らずに、彼の托鉢をとりあげ投げつけたところ、鉢は八つに割れた。

その後八人の男の子が次々に死に、三郎は邪見を捨て改心し四国巡拝に旅立つ。
そして大師に会えぬまま、遂に二十一回目天長八年阿波の国焼山寺の麓で病に倒れる。
その時突然弘法大師が枕元に現れ、一寸八分の石に「衛門三郎」と刻み彼の手に授けると
三郎は安心して息を引き取った。

その後この地方豪族河野息利に男子が生まれたが、右の手を握ったまま開かないので
この寺に願をかけたところ、手の中から「衛門三郎」と書かれた石が出てきた。
そこでこの石を当山に納め、寺号を安養寺から石手寺に改めた。

現在「衛門三郎玉の石」は大講堂にある。

  うるさく、度が過ぎること     「あつかまし」
  風変わりな             「いなげな」
  帰る途中              「いにし」
  行く途中              「いきし」
  たくさん              「しこたま」
  無理矢理に             「さっちに」
  ものごとにけじめのつかない人    「ずぼら」
  すり減る              「ちびる」
  さわぎふざけること         「つばえる」
  びりけつ              「どげ」
  だらしないひと           「びんだれ」
  ちっとみ、外見           「みてくれ」
  弁償する                「まどう」
  一周忌                 「むかわれ」
  ずるい、一筋縄でゆかない        「やねこい」
  蒸し暑いこと              「うずれる」
  無鉄砲な、大胆な            「おうどな」
  臆病者                 「おじくそ」
  すねる                 「はぶてる」
  放り捨てる               「ほたくる」
  短いこと                「みぞい」
  柔らかいこと              「やおい」
  ほんの少し               「ちょびっと」
  だだをこねること            「くじくる」